とんでも小説・神風

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-記事から引用-

『神風(kamikaze)』の内容は次の通りである。

《……日本を牛耳る右翼団体・大日本繁栄会は、北朝鮮軍に偽装した自衛隊の特殊部隊を韓国に浸透させ、軍事境界線付近でテロを行ない、朝鮮半島に紛争を勃発させようとしていた。その目的は戦争特需で日本経済を活性化させ、紛争を口実に自衛隊を派兵して朝鮮半島を支配し、サッカーのW杯を日本で単独開催し、日本を中心としたアジア大共栄圏を作るためであった。

主人公・李ギョンウは、大日本繁栄会の幹部の娘・ユリコと恋仲となり、偶然知ってしまった日本の陰謀を韓国に知らせる。
ギョンウとユリコの活躍で大日本繁栄会の陰謀は頓挫し、紛争は回避される。
日本の陰謀を知った韓国と北朝鮮は日本に厳重に抗議し、日本は多額の経済援助を供与するはめになる(以上上巻)。

こうして一旦事態は収拾されたが、それから数か月もたたないうちに北朝鮮が自国の領海を侵犯した自衛隊の潜水艦を公海上で撃沈するという事件が発生する。

この事件に対して日本は北朝鮮に対し謝罪がない場合には報復も辞さないという最後通牒を送る。
日本との戦争が避けられないと見た北朝鮮金正日は、韓国に南北が共同で日本との戦争に対処することを提案する。
提案に合意した韓国は北朝鮮と連合軍を編成して、日本に攻撃を加え、対馬と九州を占領する。

万策尽きた日本は多額の賠償金を支払い、独島(竹島)が韓国の領土であることを認め、日本にある韓国の文化財をすべて返還し、サッカーのW杯の日本開催試合を韓国に譲り、対馬に対し36年間韓国の植民地統治を認めるという条件で停戦に合意する(以上下巻)。》

この小説の特徴は上巻と下巻で内容が全然異なることである。
上巻で活躍した主人公は下巻ではほとんど登場しない。
まったく別の二篇の小説をつなぎ合わせたと言ってもいいくらいである。

恐らくこれは上巻を書き上げた作者がその内容だけでは日本に対する鬱憤が収まらず、勢いにまかせて下巻を書き上げてしまったためであろう。
-引用ここまで-