とんでも小説の概要

イメージ 1

-記事から引用-

「法則」に加え、「反日小説」の作者のほとんどが日本についてろくな知識がなく、十分な下調べもしていないということも大きな特徴である。
その結果、知識不足をいい加減な想像で補うことになり、日本の現実とかけはなれた妙な作品世界が形成されている。

ではこのような法則に沿って書かれた「反日小説」とはいかなる内容なのか?
ここでは最近出版された作品の中から『日本の沈没』(崔チェンジェ著・図書出版ソニョン・1997年)と『神風(kamikaze)』(朴光緒著・ヨルリンクルト・1998年)という作品を取り上げ、その内容を概観してみようと思う。
まず『日本の沈没』のあらすじは次の通りである。


《……1994年、日本の政財界を支配する闇の組織・皇国会の黒幕・トバと政財界の首脳は「AIDS計画」という陰謀をめぐらしていた。
この計画が成功すれば朝鮮半島の植民地化はもちろん、「大日本帝国の最終目的」である「中国の植民地経営」まで達成できるという壮大なものだった。
またこの計画はサッカーの日本代表チームを強化して韓国サッカーを打倒、韓国人の民族精神を抹殺することも目的としていた。

韓国のユース・チームの所属する主人公のジンはFIFA(国際サッカー連盟)のワールドユース選手権大会に参加するため、チームメートと共に日本に向かう。
武術の達人でもあるジンは日本政府の手先であるヤクザ数十人を殲滅(せんめつ)し、日本の陰謀を挫折させる。

一方、ワールドユース選手権大会では韓国と日本は東京国立競技場で優勝をかけて激突する。
卑劣な日本の皇国会は、韓国人ヤクザを使って、韓国チームの監督の娘を誘拐し、韓国が決勝戦に勝てば殺害するとジンを脅迫していた。
前半には日本チームが韓国チームを2対0で圧倒するが、後半、ジンは日本チームのゴールキーパーの首の骨をへし折るなど大活躍し、ついに日本に2対3で逆転勝ちする。

日本での決勝戦を終えたジンは急遽韓国に戻ると、ソウル郊外の山の頂で韓国ヤクザの親分らと銃で対決する。
ジンはヤクザをすべて射殺した後、ヤクザの親分が乗ったヘリを撃ち落とし、監督の娘を救出してその場で婚約を交わす――。》
-引用ここまで-