偶然ではありません

偶然のふりをしているのです。

2010/7/2 朝鮮日報から引用です。
http://www.chosunonline.com/news/20100702000056(リンク切れ)
▽以下引用▽
クジラ肉は「たまたま」網にかかったものなのか

東海(日本海)沿岸で、捕獲が禁じられているミンククジラを1年間に100頭以上も捕獲し、市場へ流していたとして、K容疑者(55))10人が警察に摘発された(6月18日付既報)。

韓国では1986年に捕鯨が禁止された。商業捕鯨を禁止する国際捕鯨委員会(IWC)の決議を、韓国政府が受け入れたためだ。だが、漁網にかかったクジラや、死んだ状態で流れてきたクジラに限り、食べたり販売したりできる。

ところが、全国の飲食店や刺し身店では、クジラの肉がよく販売されている。これがまさに、今回摘発されたK容疑者らが捕獲したクジラだ。主犯のK容疑者は以前、2隻の漁船でカタクチイワシ漁を行っていたが、クジラの価格が高騰したため、違法な捕鯨に手を染めるようになった。

捕鯨の経験がある船長と船員を集め、捕鯨団を結成したK容疑者は、慶尚北道浦項市や同道ヨンドク郡の東海沿岸の港を朝5時ごろに出港し、35-40キロ沖へ出た。クジラが見えるやいなや、猛スピードで接近し、長さ4-6メートルの銛(もり)をクジラの背中や頭部に打ち込んだ。

K容疑者らの自作した銛を打ち込まれたクジラは、いったん水中に沈んだ後、再び浮上した。そのとき、K容疑者らは再び銛を打ち込んだり、網を投げ入れたりして、クジラを引き揚げた。船員たちが船上でクジラを解体している間、地上で待機していた営業役が、クジラを買い取る人を探し回った。

捕鯨団が港へ戻るころ、小さなモーターボートが接近してきた。海上での運搬役だった。クジラの肉は、彼らが静かな浜辺へ運び、そこで待機していた陸上での運搬役に引き渡した。これは、出港や入港の手続きを避けるための方法だった。

警察は、「運搬役が販売業者にクジラの肉を引き渡す際には、人けの少ない道でそのまま冷凍車に積み込み、後で冷凍車だけ返却されていた。このため、クジラの肉がどのようなルートで販売されていたかを把握するのは困難だ」と説明した。

今回摘発されたK容疑者らのグループは、慶尚南道昌寧郡の農村地帯に、リサイクル品倉庫を装った冷凍倉庫を設けていた。家宅捜索が行われたとき、倉庫には部位ごとに包装されたクジラの肉が入った箱が数百箱も積まれていた。その総重量は10トンを超えていたという。

捕鯨団は、出港するたびにクジラを捕獲していたという。多いときは1日に5頭を捕獲し、1頭当たりの価格は1000万ウォン(約73万円)だったとのことだ。この金を、船主や船長が200万ウォン(約15万円)ずつ、船員が100万ウォン(約7万3000円)ずつ、海上での運搬役が300万-400万ウォン(約22万-29万円)ずつ分け合っていた。

海上での運搬役の取り分が多いのは、危険な仕事であることに加え、暴力団が関与しているためだ。ミンククジラの時価は2000万-3000万ウォン(約146万-218万円)だが、捕獲自体が違法なため、価格は安くなる。捕鯨団は昨年5月以降、こうした手法で120頭以上のミンククジラを捕獲してきた。

ミンククジラは漁師たちの間で「海のロト」と呼ばれている。たまたま、網にかかって死んだミンククジラを発見できれば、それは「掘り出し物」だ。2004年4月25日、蔚山市の沖で、網にかかって死んでいるのが見つかった体長7メートルのミンククジラは、1億2365万ウォン(約900万円)で取り引きされた。

死んだクジラを発見した場合、海洋警察に届け出なければならない。海洋警察は、金属探知機による検査などを経て、違法に捕獲したものではないことを確認した後、捕獲した漁師に返却する。このため、環境保護団体は、「漁民たちが、網にかかったクジラのように見せ掛けている」と指摘してきた。

警察は、「違法な捕鯨団が、全国で15グループ以上活動しているとみられ、捕獲したクジラの肉はほとんど販売されているとみられる」と説明した。また、最近は日本から密輸したクジラも販売されている。

姜訓(カン・フン)記者
△以上引用△