自作自演の捏造事件

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/より部分引用。
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朝日新聞珊瑚記事捏造事件
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1989年(平成元年)に沖縄県西表島において、朝日新聞社のカメラマン・本田嘉郎が自作自演で珊瑚に落書きによる傷をつけ、その写真をもとに新聞記事を捏造した虚報事件である。落書きの文言「K・Y」を取って、KY事件とも呼ばれる。
事件の経過
朝日新聞東京本社版の、1989年(平成元年)4月20日付夕刊一面の連載企画「写'89『地球は何色?』」に[注釈 1]、高さ4m、周囲20mという世界最大級のアザミサンゴとして、ギネス世界記録にも掲載されたことがある珊瑚が傷つけられた、6段抜きの大きなカラー写真が掲載された。この記事では「沖縄県西表島のアザミサンゴに落書きがあることを発見した」として、以下の様な日本人のモラル低下を嘆く新聞記事を掲載した。

「「サンゴ汚したK・Yってだれだ」
これは一体なんのつもりだろう。(中略)「K・Y」のイニシャルを見つけたとき、しばし言葉を失った。(中略)日本人は、落書きにかけては今や世界に冠たる民族かもしれない。だけどこれは、将来の人たちが見たら、八〇年代日本人の記念碑になるに違いない。百年単位で育ってきたものを、瞬時に傷つけて恥じない、精神の貧しさの、すさんだ心の……。にしても、一体「K・Y」ってだれだ。」
しかし、地元の沖縄県竹富町ダイビング組合が「サンゴにこれまで傷は全くなかった、サンゴに書かれた落書きは、取材者によるものではないか」との抗議を寄せた。写真部員に電話をして直接問い質したが「そんなことするはずはない」と否定されたので、東京本社の代表番号に電話したが、窓口の人間と称する男性は「朝日に限ってそんなことはない」「文書にして出してくれ」と、まともに取り合わなかった。

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朝日新聞社の対応
これに対して朝日新聞社は、5月15日夜に記者会見を行ったが、カメラマンの「こすっただけ」という釈明を信じ、会見でも突っぱねるような印象を与えて反発を買った。そして5月16日の朝刊で「撮影効果をあげるため、うっすらと残っていた部分をストロボの柄でこすった」とし、行き過ぎた報道があった点に関して、謝罪記事を掲載した。

しかし、その後の継続的な調査を経て「カメラマンが無傷の状態であったサンゴに文字を刻み付けた」との判断を発表し、ようやく虚偽報道であったことを認め、5月20日の朝刊で再び謝罪した。

5月19日付で、珊瑚に傷をつけた朝日新聞東京本社写真部員・本田嘉郎は懲戒解雇処分、監督責任を問われて東京本社編集局長・同写真部長は更迭、同行していた西部本社[注釈 2]写真部員、村野昇[5]は停職三カ月(この写真部員は、傷をつけた東京本社写真部員の行動に気づいていた。気づいていたのに止めていないのである)、そして、当時の一柳東一郎朝日新聞社社長が、引責辞任に追い込まれる事態となった。

その後、朝日新聞社の最高幹部が沖縄県庁などに謝罪した。なお、自然破壊と環境破壊に対するキャンペーン記事を掲載していた朝日新聞だけに、購読者からの抗議が殺到した。この世間からの批判に驚愕した朝日幹部は、編集局報で全ての記者に向けて以下のように意識改革を訴えた。「朝日新聞が大筋においては相当良質のジャーナリズムを提供していたという誇り、影響力の大きさに対する自負、そういう元来プラスに働くべき要素が、かなり以前から悪い方向にも作用して、ある種のおごり、高ぶりというか、英語でいえばアロガンスが、前社長の表現を借りればサビのように編集現場にも広がっていた」。

朝日新聞縮刷版の1989年4月号(5月25日発行)には、4月20日付夕刊のサンゴ写真(モノクローム写真に変わっている)が、原版のまま収録され、欄外には「おことわり『写'89地球は何色?』の写真については、本社の取材に過ちがありました。『おわび』を五月十六日付と同二十日付の朝刊一面に掲載しています。朝日新聞社」と記述された文章が記載されている。

高山正之は、朝日がこの「謝罪」の中で、「精神の貧困の、すさんだ心」と罵倒された日本人には、一切謝罪していないと批判している。

その後
捏造写真を撮影するために珊瑚を破損したカメラマンは自然環境保全法違反で那覇地方検察庁に送致された。これは誰の所有でもない珊瑚に傷をつけたために器物損壊罪に問えないゆえの措置である。しかし、当時の自然環境保全法の主旨は植物や動物を捕獲(採捕)することを禁止したものであり、動植物を損傷する行為を禁止していなかった。

そのため、検察は不起訴処分となり刑事処分を受けなかった。これは起訴しても類推解釈の禁止の原則を定めた刑法の罪刑法定主義に抵触し、裁判所が無罪判決を出すのが明らかであったためである。社会的非難を集めた事件ではあったが、刑事罰を受けることはなかった。この状況に対応するため自然環境保全法は1990年(平成2年)に損傷も禁止する規定に改正(平成2年法律第26号)された。そのため、現在は同様の行為をした者は立件できるようになった。

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この事件は現在も朝日新聞の負の歴史として取り上げられることがある。たとえば新しい歴史教科書をつくる会による中学校社会科の公民教科書『中学社会 新しい公民教科書 新訂版』[注釈 3]に、この事件が取り上げられている。

作家・歴史研究家の井沢元彦は自著のなかで、もし朝日新聞の主張するような書き方の(中学生用の)歴史教科書において朝日新聞が紹介されたらということで、1950年(昭和25年)の伊藤律会見報道事件[注釈 4]とともにこの珊瑚事件を掲載した仮想の教科書を載せている。伊藤律会見捏造事件とは異なり、上記のようにこの事件は縮刷版に収録されている。この差異を柴田鉄治は、時代の変化に加え、「ジミーの世界」事件の後始末の影響があったのではないかと推測している。

東京大学教授の酒井信彦は、サンゴ損傷を特定の不心得ものの所業ではなく、日本人全体の問題にしたことによって日本全体を悪者として貶め、反対に自らを良心的な糾弾者として正義の立場に祭り上げたと主張し、このような極度に偽善的な思考方法を「虐日偽善主義」と名付けた上、朝日新聞社の体質等にも絡めて非難した。

この事を受けて、朝日新聞社に『読者センター』が設けられ、読者などからの紙面に対する問い合わせ電話番号を掲載した。

なお、海洋写真家の中村庸夫によると、この事件の後の顛末は件のアザミサンゴの取材にマスメディアが殺到し、のべ百隻余りの船が取材したが、その際に錨を落としたことから、一年後には現場の周辺のサンゴが折られ、白い傷口を無残に晒し、周囲の珊瑚礁が傷だらけになってしまっていた。対照的に当時傷が元に戻るのに数十年かかると報道されていた被害珊瑚は傷が再生し、問題の文字が解らない状態になっていた。また事件で有名になったサンゴを見物するためにやってきたダイバーにより、周辺の珊瑚礁にスクーバ・タンクをぶつけられる被害なども出た。

注釈 
1 大阪本社版や夕刊を発刊していない統合版発行地域を除く
2 九州・山口県沖縄県を管轄
新しい歴史教科書をつくる会編・扶桑社発行、2006年度から2010年度まで使用。
4 消息不明になっていた伊藤律の会見記事を記者が捏造した事件。現在では新聞縮刷版にも掲載されておらず、記事を参照にするのは困難(当時の新聞が保存されている図書館は除く)である。
5 地球によく似た星の未来の江戸が舞台と言う設定
引用ソース
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E8%81%9E%E7%8F%8A%E7%91%9A%E8%A8%98%E4%BA%8B%E6%8D%8F%E9%80%A0%E4%BA%8B%E4%BB%B6
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朝日新聞の捏造ポスター

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むごい

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「こすっただけ」で、こうはならない。
確実に削っています。

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